奄美群島のひとつ、徳之島で1988年以来開催されている『トライアスロンIN徳之島』。人口2.3万人の静かな島へ、全国から多くの参加者を集めるこの大会には障がい者も参加を認められており、視覚・聴覚障がいや義足のアスリートが出場しています。南国の明るい空・青い海のもとで、2020年の東京パラリンピックの正式種目でもある「パラトライアスロン」を楽しめるとあって、毎年何組もの参加がみられます。

 障がいがあっても、自由にスポーツを楽しむ環境を作ることは生活の質向上にも必要であり、国も障がい者スポーツ振興に向け、2020年・2030年ビジョンにのっとりさまざまな施策を講じています。

 そんななか、つい見過ごしてしまいがちなのが、パラスポーツに欠かせないスポーツ実施者を支える支援者「パラスポーツサポーター」の存在です。ハンデや障がいを持ちながらスポーツを行うには、多くの場合付き添いや補助などのサポートが必要不可欠であり、その拡充と環境整備は非常に重要といえます。

 というのも、現在この付き添いなどの支援は、ほとんどがボランティアや有志の活動で行われており、大会などへの出場時はもちろん、ふだんの練習時にも帯同がかかせないサポーター自身の経費は、ほぼサポーターの自腹というケースが大半なのです。サポートを受ける障がい者側が一部負担はするものの、全てを個人で賄うには限界があるのが現実です。

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