理事長 朝野由貴
理事長 朝野由貴

こういった状況を少しでも変えようと設立されたのが「NPO法人パラスポーツサポーター」(2019年4月設立 理事長 朝野由貴)です。

朝野自身が障がい2級の脚の障がいを持ちながら、全国障がい者スポーツ大会の水泳各部門で3年連続優勝の実績を持ち、また各地のパラトライアスロン大会で1位入賞を果たすなど、超一級のパラアスリートでもあります。
健常者であった朝野は仕事上の事故で障がいを負いました。その後の過酷なリハビリを乗り越え、スポーツを始めることで、また新たな自分自身の可能性に挑戦してきた経験から、サポーターの重要性を人一倍理解している存在でもあるのです。朝野本人は企業に正社員として勤務しているため、比較的経済的に恵まれた環境ということができますが、周囲で見聞きするケースはほとんどがサポーター個人の厚意によるものです。サポーター側の自発的な行動だとはいえ、どうしても負担が大きくなることは否めません。海外の有償ボランティアの充実などと比較して、日本でボランティアといえば、最低限かかる経費のことですら、なかなか率直な論議ができないことに課題を感じ、本NPOの立上げに携わることとなりました。

 

株式会社カネタ 代表取締役 佐多はつみ
株式会社カネタ 代表取締役
佐多はつみ

理事として朝野を支える佐多はつみは、大阪府摂津市にある金属加工業の株式会社カネタを営んでいます。佐多は冒頭のトライアスロンの島・徳之島出身であり、鉄工所を営む従妹から、バブル後の不景気から応援要請のため上阪しました。その後経営を引き継ぎました。現在は30名の社員を抱える会社にまで成長し、顧客の要望に応える現場重視の姿勢は、取引先からも高く評価されています。

社長業を引き継いだ佐多のライフワークのひとつが、故郷徳之島と大阪を結び、ハンデや障がいを持つ人の社会参加の機会を作ることでした。実際にその「場」を創ろうと、私財を投じ一般社団法人あまみ徳之島ライフサポートを立ち上げ、現在大阪と徳之島で以下の三つの施設を運営しています。

就労継続支援A型事業所『きゅら海』

就労継続支援B型事業所『徳之島絆ファーム』

放課後デイサービス『おかえりホーム』

大阪の町工場を中心に、「健常者」「障がい者」「支援学級生」が、働く・学ぶ・協力する場所を共有し、小さいけれど確かなつながりの輪となり、絆を育んできました。その作業所のスタッフが、偶然、徳之島トライアスロンに出場する視覚障がい者と知り合ったことから、佐多はパラスポーツサポーターの存在と現状を知りました。障がい者のスポーツサポート活動で、なにかできることはないかと模索していたところ、朝野との縁があり今回のNPO発足につながったのです。

 

私は障害者の方々と距離の有る存在感でした。
正直、意識をしていなかったと言うか目を向ける事が無かったのだと思います。
健常者として日常の生活を普通だと思い何気なく日々を過ごしていました。

しかし、あの日の一本の電話で普通が崩れ自分が出来る事、知ってる事の少なさに気付かされました。
救急隊の方から「息子さんがバイクで事故を起こし病院へ運びます。」
病院の先生から怪我の状況の説明があり鎖骨、背骨の骨折、内臓に損傷。夜中の事だったので詳しく検査をする必要が有るとの事でした。

その時は背骨の骨折で息子はこれから今まで生活していた普通の状態に戻るのか?が真っ先に頭を過ぎりました。
翌朝、息子の状態が急変し緊急手術となり開腹すると肝臓の二ヶ所が大きく損傷していた為三日間お腹を開いた状態で圧迫止血を行い奇跡的に出血が止まりお腹を閉じる事が出来ました。
そこから3週間後に意識が戻り約半年後に退院する事が出来ました。

普通の生活どころか生死を彷徨った息子でした。
本当に色々な奇跡により息子の今は普通に運動が出来る身体に戻り結婚もしました。
最初に病院で聞いた骨折は先天的に骨に筋があった為で結果的に骨折は無かったのです。

この体験により障害者に対する意識、距離が縮まり現在のPSSでの活動に繋がってます。

まだまだ私は活動していると言えない程知識が無いのですがパラスポーツを通じ色んな事を教えて頂きながら少しでもサポートが出来ればと考えています。

 

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